デイヴィッド・ホックニー展の混雑状況は?巡回展はある?何がすごい?

展示情報

2023年の夏から開催中の「デイヴィッド・ホックニー展」。本記事では、デイヴィッド・ホックニー自身についてや、展示の混雑状況など、これから行く人のための情報をご紹介します!

デイヴィッド・ホックニー展について

2023年7月から11月5日(日)まで、清澄白河にある東京都現代美術館にて開催中。多作で知られ世界的にも有名な画家の1人であるデイヴィッド・ホックニーの日本個展は、およそ27年ぶりとなります..

今回の個展では、ジャンル問わず発表されてきた多彩な過去作品に加え、iPadで制作された近年の新作である風景画シリーズなど、約120点もの作品を観賞することができます。

展示情報

展示タイトル:「デイヴィッド・ホックニー展」
会期:2023年7月15日(土)~11月5日(日)
休館日:月曜日
開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
会場:東京都現代美術館
観覧料:一般 2,300 円/大学生・専門学校生・65 歳以上 1,600円/中高生 1,000円/小学生以下無料

混雑状況

ホックニー展は大人気!土日は混雑傾向にあり。

27年ぶりの日本個展ということで、かなり人気がある印象です。土日は混雑傾向にありますが、日によっては平日の昼間も結構混んでいるとの情報が。ゆったりと作品を観賞したい方は、平日の夕方頃がおすすめです。

平日には時間が取れない方は、土日の夕方頃閉館1時間前などの時間を狙うと比較的静かに観賞できると思います。

祝日の閉館ギリギリに駆け込んだ時は、ほとんど貸切状態で観賞することができました!

デイヴィッド・ホックニーとは

デイヴィッド・ホックニーは、イギリスの代表的な画家・芸術家です。

ロンドンにあるロイヤル・カレッジ・オブ・アートでアートを学び、在学中には「ヤング・コンテンポラリーズ」展に参加しキャリアをスタートさせます。

ホックニーはその後ポップ・アート運動に参加していますが、ポップアートに限らず、リアリズム、写実主義、抽象表現主義など、様々なアプローチ法で作品を発表しています。

☑︎ POINT:ポップ・アート運動とは?

20世紀頃にアメリカとイギリスを中心に発足された芸術運動で、美術館にあるような”芸術”や”抽象表現”ではなく、大衆文化やセレブリティ、広告など日常生活における対象物を”芸術作品”のテーマに取り上げる運動です。ポップアート運動は、日常生活の文化の要素を取り込んだことで、大衆の関心を多く獲得しました。また、芸術と大衆文化の境界線をぼかし、新しいアートのアプローチ方法として登場しました。この運動は、後の”ポストモダン芸術”や”現代アート”においても多大な影響を与えています。

様々な国を行き来するホックニーの来歴

1937年7月9日にイギリス、ブラッドフォードで生まれ、ポップアート運動に参加後の60年代にアメリカのカルフォルニアに移住しました。そこでは、カルフォルニアの生活が垣間見れる多くの風景やプールの絵画を制作しています。その後もニューヨーク、エジブト、中国など様々な場所に長期滞在しており、現在はフランスのノルマンディーを拠点に制作活動をしているそうです。

ホックニーは現在、毎日30分泳ぎ、イーゼルの前に6時間立つことを日課にしているそう。
何十年も継続するということって本当にすごいです。

デイヴィッド・ホックニーの作品の特徴は?

ホックニーの作品は、明るく鮮やかな色彩と魅力的な色調が印象的です。彼の表現する魅力的な色彩で表現された数々の風景画は、鑑賞者の目を奪います。特にカリフォルニア滞在時代の風景画は、ホックニーの代表作の一部ともなっています。

また、写実主義やリアリズムの表現もしつつ、ポップアートにも精通していることから、ホックニーの作品からはグラフィックデザインの要素も見られます。

デイヴィッド・ホックニーは何がすごい?

ジャンルに囚われない多彩な作品群やアイデアは、世界中のアート業界で常に高い評価を得ています。

御年86歳。ホックニーのあくなき探究心

60年代あたりからキャリアをスタートさせたホックニー。なんといっても最もすごいのは、長年のキャリアに胡座を描くことなく、様々なスタイルとマテリアルに挑戦し制作を続けていることでしょう。

他でも述べた通り、彼はポップアートに限らず、写実主義やリアリズムなど、作品に多くのアプローチを取り入れています。それだけでなく、躊躇なく新しいマテリアルを自身の作品に取り込み制作を続ける部分もホックニーのすごいところです。

彼はデジタルアートの分野にも常に挑戦し続けており、2010年頃にはiPadで作品制作を始めています。さらに、iPadによる「ペイントブラッシュ」という新たな表現方法を開発しました。

86歳で不動なきキャリアを確立してもなお、新たなマテリアルで制作をし続ける…。これだけでもう、すごいことですよね。

作品が、現存アーティストの最高額で落札

有名になった現在でも新作発表を続けているホックニー。彼の作品「芸術家の肖像画」が、近年のオークションで107億円で落札されました。その額は現存する画家の中で史上最高額となるそうです。

さらに、ホックニーの版画(リトグラフ)のシリーズである「ペーパー・プール」の1つは、エディション生産の版画作品の中で最高額の約13億円で落札されました。これは、「版画」ジャンルでは史上最高額で、ピカソの版画の金額をも大幅に超えた額だそうです。

元々のホックニーの版画作品は、過去には数十万円で購入できたとか…。

デイヴィッド・ホックニー展の感想・みどころ

2010年代から制作された「春の到来」シリーズ

日本国内では初公開となる、油彩で制作された10メートルサイズの大作「春の到来」。東京都現代美術館の広い空間に静かに飾られており、その姿に(大きさも相まって)圧倒されるでしょう。検索すれば作品が気軽に見れる世の中ですが、こればっかりはぜひ現物を見るべきだと思います。

70歳でこの大作を描く精神力と体力、そして意欲。そして、そんな関心を抜きにしても作品としての魅力をぜひ生身で感じて欲しいです!

また、「春の到来」シリーズには大判で出力されたiPad作品も展示されています。個人的には、このような「芸術作品」としてのデジタルアート表現を見ることができてとても興味深かったのと、「どうやって描いた/出力した?」など色んな疑問と興味が沸きました。

「春の到来」シリーズの制作期間は、コロナウイルスでパンデミック状態となった時期も経ています。そのことから「春が来ることを忘れないで」というメッセージが添えられているのが印象的でした。

世界初公開の作品も

御年86歳となるホックニー自身の自画像も展示されています。今のホックニーの姿が、彼自身の温かみのあるタッチで描かれている作品が世界で最も早く観賞することができます。

オリジナルグッズがかわいい!

ホックニーの27年ぶりの個展の醍醐味はもちろんその作品群を拝めることなのですが、彼の作品、グッズとかなり相性が良いのではないかと思います…!(さすがポップアートの先駆者!)ポスターやTシャツ、うちわなど、財布の紐がゆるゆるになってしまうほどの可愛いグッズが購入できます。

閉館ギリギリに駆け込んだ方は物販をみる時間も加味して鑑賞した方がいいですよ!笑

巡回展の予定は?

残念ながら、日本国内や海外も含め、巡回展は予定していないそう。今回が27年ぶりということもあり、次のホックニーの大規模個展はいつになるのか(そもそも次があるのか)わからないところです。これだけ多くの作品を一度に見れるチャンスは、今回を逃すとしばらく無いと考えて良いと思います。

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